コイントス

フィギュアスケートの最新情報や基礎知識などをブログに載せています。スケート業界では知られているものの、はっきりとは語られていないことやフィギュアスケートをする上で大切なことを考えていきます。

浅田真央選手の並々ならぬ素晴らしさ

 フィギュアスケートに私が再び興味を抱くきっかけとなった選手が浅田真央選手です。私なりに彼女の凄いところを6つにまとめてみました。浅田選手のファンであれば、この記事に共感するものがあると思います。

トリプルジャンプ 

 浅田選手の凄いところは何と言っても、全てのトリプルジャンプができるところでしょう。3A(トリプルアクセル)を始め、3Lz、3F、3Lo、3S、3T、この6種類のジャンプを跳ぶことができました。ソチ五輪のFSで6トリプルを組み入れていました。そこが彼女の演技の見どころでもありました。

セカンドジャンプ

 そして、セカンドジャンプに3Loが可能であること。3回転が続くコンビネーションジャンプはとても難しいです。セカンドジャンプで3Tを跳ぶより、3Loを跳ぶ方が難易度が高いです。ソチ五輪のFSでは、3F-3Loを着氷しています。軽々と跳んでいますが、とても難しいのです。スケートの素質がある選手である証です。

優れた体格

 また、フィギュアスケーターとして理想的な体型の持ち主です。身長は高い方が演技が映えます。しかし、背丈が伸びすぎると、ジャンプの際に空気抵抗が大きくなるため、ジャンプを成功させることが難しくなります。浅田選手はスケーターとして丁度良い身長であり、かつ手足が細く長いので、プログラムの中で体や手足を大きく使い表現できます。フィギュアスケート選手として、とても理想的な体なのです。体のシルエットが美しいので、どんなスケート衣装でも似合います。

体の柔軟性

 浅田選手は体が柔らかく、柔軟性に長けています。片手ビールマンスピンができるほど柔らかいです。これはスポーツ選手にとっては重要で、体が柔らかい方が怪我をしにくいです。体が硬いと、怪我をする可能性が高くなります。スケート人生を大きな怪我なく過ごすことができたことは、彼女の凄いところでしょう。

高い適応能力

 個人的には、浅田選手は柔らかい優しい曲調の音楽が似合うと思いますが、力強い曲やアップテンポな曲など、そのプログラムの音楽を自分のものに変える力があると思います。エキシビジョン(EX)を観ていると、多種多様な曲に合わせて演じています。どんな音楽でもスケートを通して表現することができます。表現者として優れていますから、私たちはいつまでも彼女の演技を観ていたくなります。そして観ている時は時間の経過を早く感じます。

素直な性格

 スポーツ選手にとって、コーチは重要です。そのコーチたちの教えや助言を素直に受け入れることができるか否か、それが伸びる選手と途中で折れてしまう選手の違いでもあります。もちろん、良い指導者(先生)に出会えるかどうかも大事ですし、相性などもあるでしょう。浅田選手の天真爛漫な部分を引き出したプログラムをつくった山田満知子先生は凄いでしょう。

まとめ

 他にも複雑なステップやジャンプ前のつなぎ部分など、魅了される部分は多いです。とても演技全体が柔らかいのです。スムーズと言いますか、彼女の優しさや穏やかさがプログラム全体に表れています。特に2005-06年シーズンのSP、2013-14年シーズンのSP、どちらの曲もショパンノクターン(第2番変ホ長調)です。浅田選手の全プログラムの中で私が大好きな作品です。彼女がジュニアの頃のこのSPも素敵ですが、大人になった演技(SP)も成長した姿が表れていて美しいのです。これは彼女の魅力が全て引き出されているプログラムだと思いました。ただ、なぜかこのショパンの曲(ノクターン)を聴くと悲しさやさみしさのような感情が湧いてきます。

 浅田選手は子供の頃からオリンピック金メダリストを目標に努力していましたが、実現せずに現役を引退し、現在はプロスケーターとして活躍しています。私たちは彼女が少女の頃からテレビや新聞などを通して知っているので、親しみを感じるでしょう。そして、10年以上続く選手としての彼女のスケート人生を見てきました。それは、山あり谷ありで常に順風満帆とは行かなかったかもしれません。でも、いつも私たちに希望や感動、勇気を与えてくれました。いつまでも心に残るスケーターになりました。それが浅田選手が日本国民を超えて世界中の人々から愛されている理由だと思います。

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