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ロシアのトップアスリート養成機関サンボ70、強さの秘密に迫る<前編>

サンボ70とは

 ロシアの首都モスクワにあるアスリート養成学校であり、エリート育成の極秘施設サンボ70。平昌オリンピック金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手はここに通っています。同五輪で銀メダリストのエフゲニア・メドベデワ選手もサンボ70で11年間、練習を積んできました。ソチオリンピック団体金メダリストのユリア・リプニツカヤ選手もサンボ70に所属していました。

 「サンボ」とは、旧ソ連時代に開発された格闘技であり、かつてロシアの格闘技サンボを強化するために国が設立した施設でしたが、現在は柔道、陸上、水泳など様々な競技のアスリートを養成し、数多くのメダリストを輩出しています。天才アスリートを生み出すため、超エリートだけが通うことを許可された養成学校なのです。

エテリ・トゥトベリーゼコーチとは

 そのスケートクラブを指導するのは、ロシアのフィギュアスケート界で最高権力を持つといわれ、「フィギュア界の女帝」とも称されるエテリ・トゥトベリーゼコーチです。時にはスケーターたちに厳しい言葉をぶつける総監督であるエテリコーチ。メダリストを育て上げた名コーチは、その厳しい指導から「鉄の女」の異名を持ち、ロシア国内から優秀な逸材が彼女の指導を求めて集まってきます。

 エテリチームの秘密は練習にあるといいます。「毎日ノンストップの練習が必要。疲れていようが気分がのらなくても、練習をしなければならない。今日練習しなくてもライバルは練習しているから、ライバルより高いレベルにいなければならない。」と彼女は言います。

 エテリコーチの教えは、練習で150%、本番で110%の力を発揮すること。これは数学論で考えると100%を超えることは現実には存在しませんが、要は、限界を超える力を出すように、ということでしょう。

 毎日お化粧をして自分の美しさを最高に保つこと、鏡に向かって自分の綺麗な顔を常にイメージするように、など、彼女がつくった様々なルールがあるといいます。リンクで最も輝けるよう、日常生活の中でも美しい女性であるためのたたずまいを徹底的に指導しています。こうした教えが色気のある演技を生み出すのでしょう。

 練習中に選手が泣いていても、後でフォローするような選手思いなコーチのようです。選手が集中していない時は厳しく指導します。それは親と同じで愛情を表しているのでしょう。あのザギトワ選手が過去にチームから追い出されたことがあったそうです。でも諦めずに花束を持ってエテリコーチに会いに行き、チームに戻ることを許可されたのだとか。

 エテリコーチは語ります。「もしかして、私の幸せは彼女(教え子)たちのプログラムの中で、私の心の中の一部を表現化することかもしれない。私が心の中で訴えている何かを彼女たちに表現させている。選手にとっては努力と結果がメダルに繋がりますが、コーチにとっては国家と選手たちへの責任が全てだ。」と。 

 彼女の他に、セルゲイ・デュダコフコーチ、ダニイル・グレイヘンガウスコーチ(振付師)もサンボ70で選手たちを指導しています。2人ともロシアの元フィギュアスケート選手です。

ロシア人の愛称

 ロシアの豆知識として。ロシア語の人名には、男女ともに愛称がある名前があります。エフゲニアは、ジェーニャエリザベータエリザベータ・トゥクタミシェワ選手)は、リーザ。アレクサンドラ(アレクサンドラ・トゥルソワ選手)は、サーシャ、またはサーニャなどがあります。これらは代表的な愛称になりますが、面白いですよね。コーチから愛称で呼ばれている選手も見かけます。

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