四大陸選手権2020を振り返る、女子シングル<後編>

<前編>からの続きです。

 常に進化する時代の中で迎えた2020年。今季の四大陸選手権の舞台は平昌五輪2018と同じ韓国です。それぞれの挑戦と決断は今大会でドラマを生みました 。選手の紹介と共に感想を綴ります。

 日本代表の坂本花織選手、彼女は氷上でのバランス感覚が優れています。エッジワークが深くビュンビュン滑ります。体重の乗せ方が上手く、伸びやかで流れるようなスケーティングが魅力です。今年(2020年)に入ってから4回転ジャンプを本格的に練習しているようです。今回の4回転トゥループ(4T)はチャレンジジャンプだ、とインタビューで答えていました。練習では4回転を着氷していたようですが、成功率が低いように見受けられました。トリプルアクセル(3A)より4回転の方が軸が作りやすい、と彼女は話していました。大技を大会で挑むことに大きな意味があるのかもしれません。今後に期待したいです。FSで最初の大技4Tに失敗し転倒しました。それでもSPとFSを合わせて200点超え、総合5位でした。

 日本代表の樋口新葉選手、間の取り方、緩急の使い方、力の込め方が音楽と合っていました。左右の足の使い方がバランスよく、難しいステップを踏みながら良い流れのジャンプを跳びます。初めて挑んだトリプルアクセル(3A)は、成功まであと一歩でした。試合では転倒しましたが、回転は認定されました。直前の6分間練習では3A成功していただけに残念でしたが、未来につながるFS(4分間)になりました。彼女にとって3年ぶりの四大陸選手権は、来月(3月)に行われる世界選手権へ向けて大きな一歩を踏み出しました。総合4位でした。

 アメリカ代表のブレイディ・テネル選手、アメリカ女子の大黒柱のような存在です。彼女の複雑なステップは、音の特徴をとらえて独創的に表現しています。その洗練された滑りは、成熟された大人な演技でした。音楽に溶け込み、その物語の世界へ引き込まれました。また、姿勢が美しく、スピンのバリエーションが多い選手です。演技後半、3回転3回転のコンビネーションジャンプ(3Lz3T)を成功し、力を見せました。ミスを最小限に抑え、銅メダルを獲得しました。

 日本代表の紀平梨花選手、彼女は日本女子史上最高難度の構成に挑みました。超高難度ですが、完成度が高い演技を披露し、他の選手を得点で引き離しました。3回転ルッツを取り入れたプログラムであれば、ロシア勢(最強トリオ)と競うことができると思います。4回転サルコウ(4S)は回避したものの、演技中盤で(2本目の)トリプルアクセル(3A)を成功しました。後半には難しい三連続ジャンプ3F3T2T、そしてコンビネーションジャンプ(3F3T)を着氷しました。FSでトリプルアクセル(3A)2本のうち、1本目がシングルアクセルになりましたが、それ以外は失敗なく滑り終えました。表彰式で金メダルを首にかけました。男女通じて初の連覇を達成しました。

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