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フィギュアスケートの最新情報や基礎知識などをブログに載せています。スケート業界では知られているものの、はっきりとは語られていないことやフィギュアスケートをする上で大切なことを考えていきます。

四大陸選手権2020を振り返る、女子シングル<前編>

 アジア、アメリカ、オセアニア、アフリカの四大陸からトップアスリートが集結した四大陸選手権2020。韓国(ソウル)を舞台に壮絶な戦いが終わりました。選手の紹介と共に感想を綴ります。

 アメリカ代表のアンバー・グレン選手、彼女にとって初めての四大陸選手権でした。シニア6季目でついに初代表になりました。緩急のある動きが良かったです。総合9位でした。

 韓国代表のイム・ウンス選手、彼女はSP前に足首に痛みが出たようで、3回転3回転のコンビネーションジャンプを回避しました。しかし、FSで3回転ルッツと3回転フリップを2本ずつ入れ、強さを見せつけました。韓国選手権2020(国内大会)では、3回転フリップに失敗し、来月(3月)に行われる世界選手権の代表を逃しました。世界選手権への切符にあと一歩届きませんでした。成長期で背が伸びたことにより、コンビネーションジャンプ(3回転3回転など)の成功確率が落ちているように見えます。総合8位でした。

 アメリカ代表のカレン・チェン選手、彼女は全米選手権2017(国内大会)で優勝し、その年の世界選手権2017で4位に輝いた実力者です。昨シーズンはケガに苦しみ、四大陸選手権は2017年以来の出場でした。上手なエッジワークのステップに加え、ポジションを変えても回転スピードが落ちないスピンは高評価につながりました。返り咲きたいところでしたが、総合7位でした。

 韓国代表のキム・イェリム選手、彼女はスピンのバリエーションが多く、高レベルを得ることができます。SP、FSともに3回転フリップ(3F)にアテンション(!)が付き、点数が抑えられましたが、それでも大きなミスなく滑りきり、総合200点を超えました。キス&クライでの彼女は、結果(得点)に驚いた表情で満足そうでした。総合6位でした。

 ブレイクを遂げようとしている韓国の至宝、ユ・ヨン選手。この大会で銀メダルを獲得しました。安定感があり、スタミナもあります。伸びしろがあり、今後が楽しみな選手です。彼女はキム・ヨナの後継者として、韓国のフィギュア界で大注目されています。今季から紀平選手と同じコーチ(濱田先生)のもと、関西大学のリンクでの練習をスタートしました。ヨン選手の一番の目標は2022年の北京オリンピックに出場することです。キム・ヨナ選手のようになりたいと話していました。彼女の母国、韓国でフィギュア黄金時代の扉を開きます。国民的ヒロインのキム・ヨナに憧れてきた世代、ユ・ヨン選手を始め、イム・ウンス選手、キム・イェリム選手、イ・ヘイン選手は、次々と頭角を現しています。

<後半>へ続きます。

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