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フィギュアスケートの最新情報や基礎知識などをブログに載せています。スケート業界では知られているものの、はっきりとは語られていないことやフィギュアスケートをする上で大切なことを考えていきます。

世界ジュニア選手権2020を振り返る

 世界ジュニア選手権の結果は、ジュニア男子はアンドレイ・モザレフ選手、ジュニア女子はカミラ・ワリエワ選手が優勝しました。ともにロシア選手です。ロシアはジュニアも強いですね。

 (私の)予想では、男子は日本選手のどちらかが、女子は、ロシアのワリエワ、もしくはアメリカのアリサ・リュウのどちらかが優勝すると思っていました。モザレフ選手は、ユースオリンピック2020で鍵山優真選手に次いで総合2位でした。彼はSP(ショートプログラム)では1位でしたが、結果は(総合)2位に。鍵山選手は、世界ジュニア選手権でSPでは1位でしたが、結果は(総合)2位に。日本選手は、最初の大技の4回転を失敗したことが敗因かと。佐藤駿選手は、ジュニアグランプリファイナル2019の優勝者です。高難度ジャンプ(4Lz)を武器に、技術に長けています。FS(フリープログラム)演技前半でジャンプの失敗が響き、点数が伸びませんでした。一方、鍵山選手は優勝するチャンスはありましたが、FSで最初の4回転ジャンプ(4T)の転倒と、最後のアクセルジャンプがシングルになったこと、トリプルアクセル(3A)の回転不足などの減点が影響しました。優勝したモザレフ選手は、蝶のような軽やかなジャンプをします。また、同じロシアのペトル・グメンニク選手は手足が長く、氷上で映えます。ジャンプも美しく、将来が楽しみな選手です。総合3位です。

 スティーブン(ステファン)・ゴゴレフ選手は総合17位でした。得点が発表された後に、キスアンドクライで涙を流しました。彼は羽生結弦選手と同じクリケットクラブに所属していましたが、今シーズンからラファエル・アルトゥニアンコーチに変更しました。今季は怪我に苦しんでいました。成長期ということもあり、いろいろと苦戦しているのかもしれません。彼はアクセルを除く全ての4回転ジャンプを跳ぶことができる、とブライアン・オーサーコーチが話していました。将来、有望な選手の一人です。

 アリサ・リュウ選手の得点が低すぎるように思いました。彼女はSPでトリプルアクセル(3A)を着氷しましたが、回転不足の判定により、点数が伸びませんでした。FSでも、3Aを着氷しましたが、回転不足や4回転ジャンプ(4Lz)の転倒により、総合3位です。ロシアのワリエワ選手がSP、FSともに1位で優勝しました。彼女は4回転ジャンプ(4T)を成功しました。同じロシアのマイア・フロミフ選手は4回転サルコウに挑戦しましたが、転倒しました。リュウ選手も4回転ルッツを転倒しているので、唯一(4回転を)成功させたワリエワ選手が勝利しました。総合2位の(ロシアの)ダリア・ウサチョワ選手と総合4位のマイア・フロミフ選手は、ワリエワ選手と同じエテリ・トゥトベリーゼコーチから指導を受けています。ロシア代表のジュニア女子は、全員エテリ組です。ウサチョワ選手は、ユリア・リプニツカヤ選手とエフゲニア・メドベデワ選手を合わせたような選手です。ワリエワ、ウサチョワ、フロミフ、この3人はコーチが同じだからなのか演技というかスケーティングが似ているように思います。また、ワリエワとウサチョワは、ジャンプ着氷後に左足がビューンと腰の位置まで上がるのです。バレエ選手のようです。

 ワリエワ選手はエテリコーチの秘密兵器と呼ばれていました。彼女はジュニア一年目ですが、今季、主要な(ジュニア)国際大会で全て優勝しました。現在13才ですから、約2年後の北京オリンピックでは15才です。エテリコーチの元には、過去には、ソチ五輪2014でユリア・リプニツカヤは(当時)15才でした。その4年後の平昌五輪2018でアリーナ・ザギトワは(当時)15才でした。その4年後の北京五輪2022でカミラ・ワリエワが15才(シニア一年目)でオリンピックを迎えます。ザギトワ選手のように、このワリエワ選手が次の五輪で優勝するのでは?と頭をよぎりました。

 

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