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フィギュアスケートの最新情報や基礎知識などをブログに載せています。スケート業界では知られているものの、はっきりとは語られていないことやフィギュアスケートをする上で大切なことを考えていきます。

絶望の異名をもつワリエワ、ドーピング検査で陽性反応

 今月8日に開催予定だったフィギュアスケート団体のメダル授与式が急遽延期されました。国際オリンピック委員会IOC)のアダムス広報部長は、現在進行中の法的な問題が発生したと、コメント。

 この法的な問題、五輪のドーピング検査を管轄する国際検査機関(ITA)から発表がありました。北京冬季五輪フィギュアスケート団体で優勝したロシア・オリンピック委員会(ROC)の一員で金メダル候補のカミラ・ワリエワがドーピング検査で陽性反応を示しました。

 さかのぼること、昨年12月のロシア国内大会、この大会は北京五輪2022のROC代表選手を決定する大会であり、その時期に検体を採取した結果で問題になっているわけです。

昨年12月~現在まで

昨年(2021年)12月、

ロシア反ドーピング機関(RUSADA)が(ワリエワの)検体を採取

その後、

ストックホルムにある検査機関が調査

その後、

禁止薬物(トリメタジジン)が検出

そして、

ロシア反ドーピング機関は今月8日に報告を受けます

その結果、

ワリエワは暫定的に資格停止処分になります

しかし、

翌日(9日)にワリエワから異議申し立てがあり、

同日に、ロシア反ドーピング機関はその処分を解除し、五輪参加を認定

 

その後、

国際オリンピック委員会IOC)はその処分解除を不服とし、

スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴

 

 現時点ではワリエワの五輪参加資格は停止されていません。スポーツ仲裁裁判所の判定は今月14日に下される予定です。北京五輪フィギュアスケート個人戦出場はその判定次第となります。

 今後の展開次第では、ROCの団体・金メダルが剥奪される可能性もあります。その場合は、団体・銅メダルの日本が繰り上がり、銀メダルとなりますね。フィギュアスケート団体は、金メダルがROC、銀メダルはアメリカ、銅メダルは日本、4位はカナダでした。

トリメタジジンとは

 そのドーピング検査で陽性反応が出たトリメタジジンは、強心薬です。主に、心臓の病気の治療に用いられます。狭心症心筋梗塞などの治療に使います。血管を拡張し、心筋のエネルギー代謝を改善する作用があります。そのため、スポーツ選手が使用すると、血流が増加し、持久力アップにつながります。運動後の回復が早くなる可能性もありますね。昔は興奮剤として扱われていましたが、現在は、代謝調節薬に分類が変更され、競技会で常に禁止される物質になりました。

 過去には、2014年に競泳男子の孫楊選手(中国)が陽性となりました。他には、2018年にボブスレー女子のナジェジダ・セルゲエワ選手(ロシア)が陽性となり、失格処分に。

 

 ROC代表のワリエワは、シニア一年目でありながら、あまりの高得点から「彼女に勝つことを誰もが諦める」という意味合いで「絶望」という異名があります。北京五輪団体戦で、ワリエワはFSで転倒したにもかかわらず、日本のエースである坂本花織に30点以上もの差をつけ圧勝しました。

 ワリエワはドーピング検査で陽性となりましたが、検出されたのは少量だったそうです。スポーツ仲裁裁判所の判定は明日、14日に下されます。

 

2/14追記

 ワリエワは、今月15日に開催される女子ショートプログラム(SP)に出場可能。スポーツ仲裁裁判所の会見によると、彼女は15才のため、要保護者に該当する。検査結果の通知に問題があり、それはアスリートの責任ではないため。

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