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フィギュアスケートの最新情報や基礎知識などをブログに載せています。スケート業界では知られているものの、はっきりとは語られていないことやフィギュアスケートをする上で大切なことを考えていきます。

四大陸選手権2020を辞退した宇野昌磨選手について

 日本スケート連盟から宇野昌磨選手が四大陸選手権2020(2月開催)の出場を辞退することが発表されました。主な理由は世界選手権2020(3月開催)に集中するためでしょう。替わりに補欠としてエントリーしていた友野一希選手が出場する予定です。

メインコーチが決定

 年が明け、宇野選手のコーチが正式に決まりました。ステファン・ランビエールコーチに。現在はスイスにいるランビエールコーチの元で練習しているようです。彼が指導者として抱えている選手は宇野選手の他に、ラトビア選手や日本の島田高志郎選手などがいます。ランビエールコーチはスイス代表の元フィギュアスケート選手です。2006年のトリノオリンピック銀メダリストであり、世界選手権(2005,2006)で2度のチャンピオンになりました。グランプリファイナル(2005,2007)でも、2度の優勝を収めており、スイス選手権(国内大会)では9連覇(2000/01~2009/10)しました。

コーチを選ぶ基準

 メインコーチが決定し、2022年の北京オリンピックを見据えて共に歩んでいくことになるでしょう。宇野選手がコーチを選ぶ基準は、彼自身が一緒に競技に挑みたいと思える人であって、目標や求めているものがなるべく近い人。彼にとっては、その相手がランビエールコーチでした。2019年6月、宇野選手は名古屋にあるグランプリ東海クラブを卒業しました。子供の頃から昨年の夏前までこのクラブに所属していました。そして、長きにわたって指導を受けてきた山田満知子コーチ、樋口美穂子コーチの元を離れました。

コーチがいる環境、存在の大きさ

 昨夏の終わり頃からランビエールコーチの元(スイス)で練習する宇野選手の姿がありました。試用期間といいますか、お試し期間があり、いろいろと考えた末のコーチ決定だったと思います。当初は、今季はコーチなしで一人で競技に出場する予定でした。一人でも大丈夫だろうと心の中では思っていたようです。でも現実は、今シーズン前半はこれまでにないほど試合で不調でした。ジャンプ踏み切り時の間(ま)がいつもと違い、軸が少し曲がっているように見えました。コーチがいないと、例えジャンプなどが悪くなっていても自分では気づかずに過ごしてしまうでしょう。知らず知らずのうちに自己流になってしまいます。指導やアドバイスをしてくれる人(指導者)の存在は大切です。

 また、技術だけではなく、気持ちの面でもコーチの存在は大事です。不調であっても、やる気を起こしてくれる先生もいます。選手とコーチの関係は、精神的に支えられている部分もあると思います。安藤美姫選手はニコライ・モロゾフコーチに変わってから成績が上がりました。彼女は技術力は十分でしたが、気持ちの面で試合で上手くいかないことがありました。そういう面ではモロゾフコーチは選手の精神面をコントロールすることに長けていました。

世界選手権へ向けて

 宇野選手は今シーズン、シニアでの壁を乗り越えて、また一つ成長しました。昨年末の全日本選手権2019では、羽生結弦選手を破り、4連覇を果たしました。過去に彼は、いつまでも二番手は嫌だ、と試合後のインタビューで答えたことがありました。世界選手権2020では、強敵ネイサン・チェン選手、そして日本が誇る羽生結弦選手が出場します。今シーズンの集大成となる大会で金メダルを手にするのは誰になるのか、氷上の戦いは、より熱く燃え上がります。

四大陸選手権とは

 その前に四大陸選手権があります。四大陸選手権2020は2/4~9の日程で韓国で開催されます。会場はソウル木洞アイスリンクです。四大陸選手権とは、ヨーロッパを除く国と地域から参加するフィギュアスケートの国際大会であり、アジア、オセアニアアメリカ、アフリカの4つの大陸の選手が出場資格を持ちます。日本からは、男子シングルは羽生選手、鍵山選手、友野選手、女子シングルは紀平選手、樋口選手、坂本選手がエントリーしています。

 

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